アロハ、こんにちは。ハワイ情報KOKOを監修しているAsokaです。先日「ホノルルマラソン2024」に参加し、5時間50分かけて完走してまいりました。はじめてのフルマラソンだったので不安だらけの挑戦だったのですが、結果、参加してよかったと心から思っています!
スタートからゴールまで、一つ一つの光景とそこに満ちる空気が美しくて、息を吸うたびに新たなエネルギーが体に充填されるような気がしました。生まれて初めて味わう不思議な感覚でしたが、これがホノルルマラソンの醍醐味だったのかもしれません。ただただ幸せな時間でした。
この記事では、フルマラソン初挑戦の筆者が、ホノルルマラソン当日の様子を、コース紹介と見どころを交えてご紹介します。ご興味のある方はぜひ参考にしてみてくださいね。
目次
ホノルルマラソンのコースマップ
ホノルルマラソンのコースマップです。クリックすると公式サイトに遷移します。
筆者が思う難関を手短にまとめると、下記の2つです。
1. ダイヤモンドヘッド麓の坂道。スタートから11キロ地点と復路の37キロ地点あたりで越えなければいけません。坂道練習をしておくといいかもです。
2. 往復ともに通るカラニアナオレ・ハイウェイ。広々としたハイウェイが通行止めとなりコースとなります。フラットで走りやすいですが、直線距離が片道6〜7キロ続くのと、ロコの応援も少ないエリアということもあり、飽きてきてしまう可能性が。日陰も少ないので、特に復路時は注意です。
ホノルルマラソンの基本情報は、下記の記事でご紹介しているので、もしよかったらあわせてチェックしてみてくださいね。
■ 【楽天トラベル】楽天ポイントも使えるハワイ旅行!
■ 【JTB】ハワイ旅行は安心・快適のJTBで!特典・サービス付き
■ 【JALパック】ワイキキのおすすめホテル!現地でのサポートも
■ 【Expedia】ホノルル行き格安旅行!オンライン旅行会社
筆者のタイムスケジュールとスプリット
当日のタイムスケジュールとスプリットを簡単にまとめました。
【4:15 ー 4:45】 出発、歩いてスタート地点へ
【5:20 ー 11:15】 筆者スタート〜ゴール
【11:15 ー 11:30】 フィニッシャーTシャツ、マラサダとバナナをもらって休憩
【11:30 ー 11:45】 ワイキキビーチでアイシング
【11:45 ー 12:00】 帰宅、歩いて宿泊先へ
—–筆者のスプリット—–
5:21 ー 6:12(5km)10’00″/km
6:12 ー 7:01(10km)9’50″/km
7:01 ー 8:30(Halfway)8’00″/km
8:30 ー 9:38(30km)7’30″/km
9:38 ー 10:23(35km)8’50″/km
10:23 ー 11:14(finish)7’10″/km
FINISH 05:52:45
目標は「6時間以内に完走」で、完走タイムは5時間52分でした。5時間台でのゴールは、フルマラソン初心者が体に負担なく、かつ一度も歩かずに完走できるタイムのようです。
次の項目で、ホノルルマラソン当日の様子とコースを詳しくご紹介します。
当日の様子とコース紹介
AM2:30起床、歩いてスタート地点へ
ホノルルマラソン当日の起床時間は午前2時30分。スタート時間の3時間前です。無理なく起きられるよう、前2日かけて徐々に早く起きるようにしていたので、なんとかクリア。身支度を整えつつ、おにぎりとお味噌汁、カステラでエネルギー補給、さらにコーヒーとミネラルウォーターを飲んで、いざ出発です。
持ち物やウェアは後述しますが、そのまま走って帰ってこられるよう、必要なものは全てウェストポーチに入れました。朝の気温は23度ほどで、上着なしでも大丈夫でした。
出発時間は4時20分。スタート地点となるアラモアナ・ビーチパークまではワイキキ中心地から約2キロ、徒歩30分の距離でした。ちなみに当日の朝は無料のシャトルバスもあるのですが、歩いて向かう方がタイパ良しと思えたので利用せず。
本来暗い時間の徒歩は治安上NGですが、ホノルルマラソン当日は警察官、運営スタッフが早い時間から準備を始めているので、女性一人でも問題なかったです。
AM5:00 盛大な花火がスタートの合図
4時45分頃、スタート地点のアラモアナ・ビーチパークに到着したら、すでにたくさんのランナーが集まっていました。
スタート時間は5時ちょうどですが、定刻スタートするのは招待選手やエリートランナー。そのほかのランナーはエントリー時に自分の予想タイムを申告しており、そのタイムごとにビブス(ゼッケン)カラーとスタートポイントが決められています。
筆者のビブスカラーはパープルで、そのエリアを探してみましたが、人の多さでもはや特定できず。でも、筆者のようなタイムの遅いランナーは「5時30分までにはスタートゲートくぐってくださいねー」といった感じなので、今いる場所が分からなくても「まいっかー」でした。今思えば、スタートゲートから100メートルほど後方の場所にいたようです。
英語と日本語のMCが交互に聞こえており、5時きっかりにホノルルマラソンスタートを知らせる盛大な花火が夜空に咲きました。するとランナーたちから歓声があがり、筆者も高揚感を感じました。
自分がどこを歩いているか分からないながらも、ランナーの列に加わって歩くこと20分。ようやくピンクに輝くスタートゲートが見えてきました。ゲート横のバケットトラック台上にはMC、メインスポンサー日本航空の副社長が声援を送ってくれていました。その下にはプレス陣も。そうした光景を見て、自分が応援される側の「ランナー」なんだという実感が出てきました。
スタートゲートをくぐると、ようやくゆっくり走れるほどのスペースが作れました。周囲を見ると、歩く人と走る人半分くらい。フルマラソンと同時に「10Kラン&ウォーク」もスタートしているので、ここから1時間は人混みの中をノロノロと進むことになります。
【スタート〜6km】最初の見どころチャイナタウンとダウンタウン
アラモアナ・ビーチパークを出発して3キロほど走ると、最初の見どころ、チャイナタウンとダウンタウンへ入っていきます。
薄暗いチャイナタウンをまさか自分の足で走り回れるとはちょっと感動。チャイナタウンは古いビルが立ち並ぶ歴史あるエリア。リーズナブルでおいしいレストランも多く、筆者もよくランチで訪れる場所なのですが、実は夜はドラッグ中毒者がたむろするデンジャーゾーン。それを、薄着の丸腰で堂々と走れるなんて!
混み合っていたためチャイナタウンの風景を撮影できなかったので、参考までに、下が昼間の風景です。
繰り返しになりますが、スタートから暫くのあいだはランナーが多いので、ゆずりあいながらのランとなります。自分のテンポでなかなか進めないですし、グループで走れば仲間とはぐれる可能性もありそうです。周囲のランナーから「どこにいるんだよ!」とか「なんで待ってくれてないんだよぉぉ」といった電話のやり取りも耳にしました。
チャイナタウンを抜けるとすぐにダウンタウン。ここで楽しみにしていたのは、12月ならではの「ホノルルシティライツ」。ホノルル市庁舎前の噴水にサンタさん夫妻が座っています。
ほかにもカメハメハ大王像やイオラニ宮殿など見どころがいっぱい。記念撮影を楽しむランナーもたくさんいました。また、最初の給水所と仮設トイレもこの3〜4キロあたりです。お手洗いでのロスタイムは5〜7分ほど。
【6〜11km】アラモアナからワイキキ、ダイヤモンドヘッドの麓へ
ダウンタウンを抜けると、スタート地点だったアラモアナエリアへ再び戻ってきます。スタートから6キロ地点です。
ゆっくり雰囲気を楽しみながら進んでいると、東の空が明るくなってきました。先に見えるワイキキのホテル群がまるでマンハッタンのよう。
ワイキキに入ると、大通りのカラカウア・アベニューを走ります。交通量の多い目抜通りの真ん中を堂々と走れるなんて、最高! とかなりテンションが上がりました。また、近隣のホテル滞在客や旅行会社のスタッフが沿道から声援を送ってくれ、とてもあたたかい気持ちになりました。そのほか、沿道にはすでにゴールを果たした「10Kラン&ウォーク」の完走者も見かけるようになりました。
ワイキキを過ぎると、カピオラニ公園へと続きます。10キロランのランナーさんたちはこちらでゴールを迎えます。コースを走るのはいよいよフルマラソンランナーのみとなり、スペースもそれなりに確保できるように。
朝の清々しい空気のなかカピオラニ公園をぐるっと周ったところで、反対側の道路には間も無くゴールを迎える招待選手たちの姿が。こちらはまだ10キロ終わったところなのに、すでに42キロ走ってきてるなんて! 筆者はちょうど大迫傑選手の走りを見ることができたのですが、かっこいいの一言。
【11〜18km】ダイヤモンドヘッド登り坂からご褒美コースのキラウエア・アベニュー
プロのダイナミックな走りを目の当たりにして俄然やる気が出たところで最初の難所、ダイヤモンドヘッドの登り坂が始まりました。傾斜は2キロほど続きます。復路もここを通るので、帰りはこの坂が最後の難所となります。
ホノルルマラソンの公式サイトによると、約120フィートのエレベーションだそうです。換算すると約37メートル、建物でいえば10階建ほどの高さでしょうか。
筆者は、ここまでゆっくりペースで走ってきたのと、スタートからまだ12〜13キロしか経過してないということもあり、太平洋から登る朝日を楽しむ余裕がありました。
長く続く登り坂に苦労していそうなランナーもいましたが、でも、ダイヤモンドヘッドの登り坂を頑張れば、次は下りの「キラウエア・アベニュー」が待っています。
キラウエア・アベニューは個人的にお気に入りの道の一つ。真正面にキラキラ輝く海を眺めることができるので、ドライブするときにあえてこの道を選んだりします。その大好きな道を朝日を浴びながら走れるなんて、ご褒美のよう。テンポ良く走っていたので立ち止まりたくなかったのですが、ここで記念撮影しないと後で後悔すると撮った一枚が上の画像です。
ご褒美コースが終わり、集中力が切れそうになったそのとき、予期せぬご褒美がふたたび登場しました。二重にかかった虹、ダブルレインボーが真横に見えたのです。老舗ショッピングセンター「カハラモール」にかかるように現れたふたつの虹は手を伸ばせば届きそうなほど。これほどはっきり近くに虹を見たのは初めてでした。
ハワイ州は虹がよく見られることで有名なので、別名「レインボー・ステイト」のニックネームもあります。とくに12月から始まる雨季は虹を見られる機会も多くなるのですが、今回ラッキーだったのは、雨にあわずこれほど美しい虹を近くに望めた点。
また、タイミング的にも最高でした。というのは、カハラモールを過ぎると、コースはひたすら直線の「カラニアナオレ・ハイウェイ」へ入っていきます。日もどんどん上昇していくので、ランナーにとっては厳しい条件が待っているわけです。
そんな折に思いがけなくハワイらしい光景を望めたことは、まるでランナーたちへのエールのように感じ、幸せな気持ちになりました。
【18〜24km】心理的にきつかったハイウェイコース
ダブルレインボーに背中を押され、意気揚々とハイウェイ上のランに突入しました。このハイウェイは、人気観光スポットでもあるカイルアへと続くホノルル市内の大動脈。ホノルルマラソンではその片側が通行止めにされコースとして使われます。
ハイウェイコースでは、折り返してきたランナーたちが正面から続々とやってきます。多くのランナーとすれ違うので、つい「折り返し地点、もうすぐ?」なんて思いましたが、これが大きな勘違い。走れど走れど、見えるのはただの直線。ちょうどこのハイウェイでハーフ21キロ地点を迎えることもあり、この先自分の体がちゃんとついてこられるかという不安も。
ウエストポーチに入れてたエネルギー補給のゼリーやキャンディ類の消費ペースも速くなり、また数キロごとの給水所も前より待ち遠しく感じるように。コース脇で座り込むランナーの姿や救急車の出動も増え始めました。
また、時計を見る回数も増え「このペースで6時間内でゴールするには撮影回数を減らさないと」とか「エネルギー足りないかも」など忙しく頭を動かしており、振り返ると、このハイウェイコースが心理的に一番きつかったです。
自分で集中力が切れがちになっているのがわかったので、気分転換に音楽を聴くことにしました。思い入れのある曲や練習のときに使ったプレイリストを聴いたら、一緒に練習した仲間の顔や応援してくれている友だちの存在を感じ、だんだんとテンポも戻ってきました。
何度も足を運んだハイキングコース「クリオウオウ・リッジトレイル」に通じるクリオウオウ・ロードの標識が出てきたときには、「そうか、今、大好きなハワイを走ってるんだ」と改めて実感し、なんとも言えぬ幸福感に満たされました。そのようにして、先のことを心配するより、ハワイの自然と共に過ごしているこの瞬間にフォーカスすることで難局を乗り越えられた気がしています。
直線ハイウェイを走ること約6キロ、その先に見えてくるのは旅行者にも人気の絶景ポイントココクレーターとコストコがあるところでも知られているハワイカイ。ハワイカイをぐるっと回れば、ようやくワイキキ方面へと向かうコースに乗ることができます。
【24〜29km】ハワイカイでパワーチャージ
長かったカラニオナレ・ハイウェイから次に進むのはハワイカイの街。ハワイカイはエメラルドグリーン色のマリーナを囲む閑静な住宅地。ローカルの友人から「ハワイカイまで行けば、ロコがチョコレート配ってくれるよ」と聞いてましたが、その通りでした。
ハワイカイに入るころには、持参していたエネルギー源のゼリーも残り2本。ランニングの先輩から「空腹を感じたらレースは終わり」と聞いていたので、ハワイカイの方々の差し入れがなければ、筆者はガス欠でゴールまで歩くことになっていたはずです。
沿道での応援もハートウォーミングでした。ハイウェイ上のコースは沿道での応援が少なかった分、よりその温かさを身にしみて感じたのかもしれません。プラカードに書かれたメッセージには “Go, girls! You’re amazing and so brave!” とか”So amazing—keep it up!” など元気をもらえるものばかり。
フルマラソンの準備を進める中で知ったのが、人体はその構造上、30キロほど走ると肝臓のグリーコーゲンが足りなくなり、急激な疲労を感じるようになるらしいということ。いわゆる「30キロの壁」というらしいですが、それを乗り越えるには適切なエネルギーチャージと、自分で自分を励ます言葉をかけることが重要ということでした。
ハワイカイは、その「30キロの壁」に挑む前のエネルギーチャージスポットのように思えます。このあと再びあのフリーウェイコースが待っているのですが、筆者はハワイカイでパワーチャージできたおかげで強い気持ちで進むことができました。
【29〜35km】復路のハイウェイはランナーモードにシフトチェンジ
ハワイカイを後にし、次なるは、往路で苦労したカラニアナオレ・ハイウェイをワイキキ方面へ。ただこの復路はさっきとは違って、ランナーモードに切り替えました。なんてかっこつけて書きましたが、まあまあカメさんのように遅いですけど、笑。
よかった点は、初めての「30キロの壁」もエネルギーと水分補給をしっかり行ったせいか、急激な疲労感は感ぜず。むしろ、終わりが見えると俄然やる気が出てくる性格のおかげで、スピードを少しずつ上げていきました。
時間にして、午前9時ごろ。日差しも南国らしいジリジリと肌をさす強さへと変わってきました。ハイウェイコースは日陰がないので、給水所は必ず寄って水分補給をしつつ、首や背中、足に水をかけたりしました。少しでも体温が下がると、走りやすくなりました。
たくさん水分を補給しているので、32キロ地点で2度目のお手洗い休憩を取りました。ロスタイムは10分ほど。
【35〜40km】難関はあれど美しいコース
ハイウェイを降りたらゴールまで約7キロ。体力的には辛いかもしれませんが、コースはとても爽やかで美しいところばかりなので、精神的には気持ちよく走れたエリアでした。
高級住宅地エリアのカハラに通じるケアラオル・アベニューは、グリーンに囲まれた穏やかな雰囲気の道で1キロほど続きます。コース右手には素敵な邸宅が立ち並び、反対側には名門ゴルフコースのワイアラエ・カントリークラブが。ワイアラエ・カントリークラブといえば、毎年1月に開催されるソニーオープンの会場としてよく知られています。
ケアラオル・アベニューに入ったあたりで時間を確認したところ、すでに10時を回っていました。筆者の目標タイムリミットまであと1時間少々しかなかったので、キロ7分ペースで走ることに。
そう決めながら、この素晴らしい経験もあと1時間で終わりを迎えてしまうことことが寂しくなり、一歩一歩を満喫しようという気持ちで走りました。体は疲れているはずなのに、不思議とそんな気分にさせられるのが驚きです。それがホノルルマラソンで多くの人が感じることなのかもしれません。
カハラエリアの豪華な邸宅を眺めながら2.5キロほど進むと、コースは徐々に傾斜が出てきて、いよいよダイヤモンドヘッドの坂が始まります。よし、行くぞ! と気合いを入れたところで、再び音楽を聴くことに。スマートウォッチのバッテリーはわずかでしたが、ゴールまで持つ程度には残しておいたのです。坂道はテンポが大切だと思っているので、音楽は助けとなります。
坂を登り切るところにはダイヤモンドヘッド灯台があり、そこから一望する海は最高。わざわざ行く価値のあるほど美しいところで、筆者にとってもいろいろな時を過ごしてきた思い出深い場所です。ホノルルマラソンではその灯台の場所が「40km」地点。それを見たとき「よし、ゴールできる!」と確信したので、ここまで無事に来られたことに感謝し、一層幸福感に包まれました。
【40km〜ゴール】感謝の気持ちでいっぱい
ゴールまで残すところ2.195キロ、ダイヤモンドヘッド灯台から下り坂に入るとそれまで歩いていたランナーも徐々に走り出していました。
フィニッシュゲートのあるカピオラニ公園はもうすぐ。坂を下り切ると応援してくれる人もどんどん増え、その先にはゴールが近いことを教えてくれる横断幕が。そこには「Almost paw!! You can do it! 夢みたゴールまであとすこし」と書かれていました。
横断幕からフィニッシュゲートまで百数メートル、沿道には応援してくれる方々がたくさんいて、身を乗り出して大きな声で声援を送ってくれていました。
ゴールが見えた途端、急に体の疲労に気がついてしまい、うっかり今にも歩いてしまいそうになりましたが、それでも止まらずに踏み出せたのは声援のおかげでした。見ず知らずの方々から応援してもらえるなんて、これほどありがたいことってなかなかないですよね。
フィニッシュゲートを頭上に見たときは、さすがに目頭が熱くなりました。大好きな場所で新しいことに挑戦し、自分の足で42.195キロ分の景色を見てこられた喜びはひとしお。その感情を言い換えるなら「感謝」の一言で、それを超える言葉はほかに見つけることができません。
ゴールしたランナーを最初に迎えてくれるのは、金色に輝くフィニッシャーメダルのブース。首にかけてもらってホノルルマラソンがついに終わったことをしみじみと感じました。
ゴール後の様子 名物マラサダからのビーチへGo!
ゴールしてからまず向かったのは、前方に見えたシャワー。生まれて初めて6時間近くも走り続けたので、体もきっと驚いているに違いありません。取り急ぎシャワーで熱を持っている足と首を冷やしました。
クイックアイシングの後はカピオラニ公園内へ。山のように積まれたミネラルウォーターボトルをいただき、木陰でしばし休憩。周りには同じくゴールを果たしたランナーたちが、家族や友人、恋人たちを交えて功績を讃えあったり撮影したりと各々楽しんでいました。
その姿を眺めながらフィニッシャーゲートの近くにずっと座っていたい気持ちがありましたが、完走したランナーがもらえるTシャツや名物のマラサダも気になるので、重い腰を上げて移動。Tシャツのサイズはエントリー時に申告していますが、受け渡しでは「どのサイズがいい?」と聞かれた気がします。
Tシャツを受け取って公園の内側に向かうと、ツアー参加者専用のサービステントがありました。JTBさんの公式サイトよると軽食(あんパン、カットフルーツ等)とドリンク、アイシンググッズ、Wi-Fi接続、更衣スペースなどを提供しているとのこと。帰りもホテル周辺までバスで送ってくれるので、手厚いサービスです。
サービステントの向かい側には、フィニッシャーたちが無料でもらえるマラサダとバナナの配布スポットがあります。ティーンエイジャーのボランティアさんたちから直接手渡されるマラサダを手にして、ここでも再び感動。
筆者はマラサダが好きなので、ハワイ滞在中は必ず食べるスイーツの一つ。いつ食べてもおいしいですが、この時は格別でした。
マラサダについては、下記の記事でも紹介しているのでご興味があればぜひ。
さて、マラサダは一瞬で完食。ソロ参加の筆者は特段やることもなくなってしまい手持ちぶたさに。まだ完走の余韻に浸りたい気持ちもありましたが、カピオラニ公園すぐ横のカラカウア・アベニューを渡り、ワイキキビーチへ向かいました。完走後は海でアイシングするつもりでいたので、ウェアの下は水着を着ていました。
ビーチでウェアとシューズ、ソックスを脱いで、そのまま海へ。15分ほどぷかぷか浮いたり、波打ち際で足を冷やしたりして過ごしました。ハワイの12月は冬にあたりますが、この時期はまだまだ海水浴も楽しめるほどの暑さ。寒くなることもなく、十分にアイシングすることができました。おかげで、翌日も痛むところなく歩くことができました☺︎
(ワイキキビーチは置き引きが多いので、貴重品は身につけるか、ビーチへ置く場合は目を離さないようにご注意を)
時計を見ると間もなく正午。お腹も空いていたので、再びウェアを来て宿泊先へ戻ることにしました。歩いて15分ほどの距離ですが、足にあったシューズを履いていたのでリカバリーサンダルは不要でした。使用したシューズやソックスは次の項目でご紹介するので、気になる方はそちらも参考にしてみてくださいね。
帰宅後は、前日ファーマーズマーケットで買っておいたパパイヤとバナナ、そしてハワイアンスイーツのクロロとハウピアでビタミンと糖分補給。せっかくハワイにいるので、体が求めるものはご当地のもので補いました。
滞在中の食事や観光情報などは、また別の記事でご紹介する予定ですので、ぜひそちらも楽しみに待っていただければと思います。
長くなりましたが、ホノルルマラソン当日の行動とコース紹介、見どころは以上になります。
当日の服装と持ち物
12月のハワイは雨季の始まりですが、真夏と同じウェアで問題なかったです。念の為にアームカバーも持参していましたが、不要でした。
筆者が選んだウェアは、かなり薄いノースリーブのタンックトップ、ショートパンツです。いずれも真夏の練習でも愛用していた着慣れたウェアです。インナーはスポーツブラ、パンツは水着(ビキニ)です。先述のとおり、完走後にアイシングを兼ねてビーチへ行くと決めていたので、そのまま海に入れるインナーにしました。
シューズは、今回の大会参加を機にアディダスからアシックスに変えました。使用したのは「GEL-KAYANO 31 WIDE」(楽天市場 / Amazon)。筆者の足は「甲高」「幅広」「かかとが細い」のですが、実際より1cm大きいサイズでぴったりでした。
このシューズの特色は「かかとから中足部にかけての安定性を提供」することらしいですが、個人的には登り坂が走りやすいと感じました。
ソックスは、シューズ同様アシックスの5本指タイプ「プロパッド」(楽天市場 / Amazon)。このソックスはシューズ内の足ズレをおさえてくれる効果があるらしく、結果購入して大正解。足を完璧に保護してくれ、フルマラソンを終えたあとも足はつるっと無傷のままでした。
シューズとソックスは本当に大切。ホノルルマラソン中は、おそらくマメができたのであろうランナーをたくさん見かけました。マメができてしまったランナーは、運営テントでワセリンをもらい、コース脇に座り患部に塗って応急処置をしていました。
持ち物は、以下のアイテムです。すべてウエストポーチに入れ、手ぶらで走れるようにしました。
ちなみに、着替えやリカバリーサンダルなどは事前に運営本場へ預ければゴール地点で受け取れますが、筆者は利用しませんでした。公式サイトには、飲料用の携帯カップ持参が推奨されていましたが、これも持参せず。給水所は数キロごとにあり、お水とゲーターレード共に紙コップで提供してもらえました。
ラン中の日焼け止めは、アルビオンの「プロテクト ミルク」(楽天市場 / Amazon)を使用しました。
出走中のデバイス問題
当日、宿泊先を出てからスタートする時間のあいだにずっと考えていたのが、マラソン中のスプリット記録と音楽をどうするかという問題。3〜4時間で完走できるなら悩まないですが、GPSと音楽両方を使ってその倍の時間走るとなると、デバイスのバッテリー切れは不可避。
筆者はiPhone Pro MaxとApple Watch、Air Podsの3点を持参したのですが、結局、iPhoneは撮影のためのカメラとして使い、Apple Watchは音楽を聴くためだけに使用することにしました。
GPSを諦めるということでスプリットの記録もできなくなりますが、大会運営側で大まかな記録を出してくれるので、それで良しとしました。それよりも、一度しか見られない光景を撮影したり、モチベーションを維持するために音楽を聴くことを優先しました。
撮影と音楽もここぞという場所だけ使い、なんとかゴールまでバッテリーが持ちました。
失敗談(忘れもの)
これを書くと筆者の鈍臭さがばれると思いますが、本番で使用するサングラスとウェストポーチを忘れました。そもそもスーツケースに入れていませんでした。
ウェストポーチは、前日のホノルルマラソンEXPOにて購入しましたが、使用感はイマイチ。荷物を入れるとユサユサ揺れるため、前半は斜めがけしたり手に持ったりして走っていました。手ぶらで走りたかったので失敗。後半、インバッグしたゼリー類やキャンディを消費して、ようやくユサユサしなくなり、本来のウェストポーチとして利用できました。
ラン用のサングラスも持参しないで出走しましたが、これはなくても結果オーライでした。太陽が登る頃は西へ向かって走るので、眩しくて走れないと言うことはなく、朝日であればキャップのつばで十分でした。
この失敗、現地の友人には隠してたのですが、エキスポでポーチを購入したことをうっかり話してしまい「8か月なにしてたの?」って呆れられました。42ドル、本当に無駄な出費でした、泣。
最後に、ホノルルマラソンを終えて
これまでたくさんの時間をハワイで過ごしてきて、その美しさや心地よさを十分に知っていると自負していたのですが、まだまだだったんだと思い直しました。冒頭でも述べましたが、スタートからゴールまで、筆者の目に入る景色すべてが輝いていて、その魅力に心を奪われ、全身でその空気を味わうことができました。
ハワイは豊かな自然が何より魅力ですが、今回は海や山で過ごさなくても、大きく包み込むような空気をそこかしこに感じました。ハワイの土地は、求める者には必要なものを授けてくれ、そうでない場合には、ただ静かに寄り添ってくれるような特有のやさしさがあるように思えます。
42.195キロの移動のなかで、後ろを振りかえらず、現在の自分と向き合い、この先の風景に期待を馳せるという時間を過ごし、今思うと、人生のいいところをギュッと詰め込んだタイムトリップを楽しんだような感覚です。
「もっとワクワク。あなたの好きなハワイがある」とは当サイトのキャッチですが、今回のチャレンジでは筆者自身がそれを新たに見つけることができ、さらにハワイを通して、これまで出会ったことのなかった自分自身に出会えた気がしています。
ホノルルマラソン出走に際し、応援してくれた家族と友人、一緒にトレーニングしてくれた仲間、開催にあたり準備を進めてくださった方々、当日のボランティアさんたち、沿道でエールをくれたロコの皆さんにも心から感謝の意を表したいと思います。素敵な経験をさせていただきました。
ホノルルマラソン、トライして本当によかったです!
※ 当サイトの掲載記事を参照された際はかならず出典の明記をお願いします。出典の明記なしに記事構成の模倣を含む文章の流用または改編(単語や文章の入れ替えを含む)が判明した場合は、予告なくインターネットプラットフォームに通報いたします。
※ 記載内容については正確であるよう最善を尽くしていますが、正確性および完全性を保証するものではありません。万一、掲載内容に誤りを発見された際には、当方までご連絡いただければ幸いです。「お問い合わせフォーム」へ
※ 当サイトを利用される際は、掲載されている情報やアドバイスがご自身の状況や立場に適しているか、すべてご自身の責任でご判断のうえご利用ください。「掲載情報のご利用に当たって」へ